BTCボックス株式会社との資本業務提携および 第三者割当による自己株式の処分に関するお知らせ
平成 29 年 2 月 20 日付「BTCボックス株式会社との資本業務提携に関するお知らせ」で開示 させて頂きました事項につき、当社は、平成 29 年 3 月 14 日開催の取締役会において、BTCボ ックス株式会社(以下「BTC社」という。)との基本合意に基づく資本業務提携契約の締結およ びこれに伴うBTC社株主からのBTC社株式の現物出資による株式の取得を承認するとともに、 当該株式取得の対価の支払いのため第三者割当による自己株式の処分(以下「本件自己株式処分」 という。)を行うことについて決議いたしましたので、お知らせいたします。
Ⅰ.BTCボックス株式会社との資本業務提携の概要
1.資本業務提携の目的および理由
BTC 社は、「BTCBOX」の名称でビットコインをはじめとした仮想通貨を取り扱う取引所の運 営会社です。仮想通貨の黎明期である平成 26 年3月に設立されて以降、平成 26 年4月からビッ トコイン取引所である「BTCBOX」を運営しています。BTC 社は応用可能なブロックチェーンの 根幹技術を保有しており、これまで2年以上の運営において無事故で維持するなど、技術力や運 営の水準も高く、国内でも 1 日2~3万ビットコインの取引量があるビットコイン取引所で取引 高が国内第2位の運営会社です。
仮想通貨は、近年、決済手段として、あるいは、投資対象として非常に注目を集めております。 当社は、投資会社として国内のみならず海外において不動産や企業、事業に対する投融資を行う とともに、ホテルを中心に商業施設の運営を行っており、こうした不動産や投融資を含む金融業 または商業施設運営への仮想通貨による決済等の展開をワールドワイドに展開を行うべく、有力 な仮想通貨事業を行う戦略的事業パートナーを模索してまいりました。
戦略的事業パートナーであるBTC社にとっても、当社のこれまで行ってきた投資業、不動産 業における長年の知見や、上場会社の経営管理を活用することで、仮想通貨取引業者に義務付け られる規制に対する内部体制の強化が実現できることや、新たな戦略的パートナーの出資や業務 提携など、外部施策の強化といった総合的な企業経営に対するサポートを期待しているとのこと です。
当社としては、後記「3.BTC社株式の取得の方法」のとおり、BTC社現経営陣に対し、 当社株式を割当てることにより、当社グループ価値の向上に向けた価値観を共有することで、ワ – 2 – ールドワイドな成長分野である仮想通貨事業に取り組むBTC社の、内部、外部の体制を強化し、 収益力や企業価値を向上させ、将来的に持株比率を高め、当社グループへの寄与が高まることを 期待しているところであります。
2.資本業務提携の内容等
(1) 両社が協力し合う業務提携の内容
① 当社のノウハウやビジネスリソースを活かし、BTC社の内部体制の強化と、金融機関等 の外部からの事業面・財政面の協力体制を構築し、BTC社の企業基盤の強化をはかって まいります。
② 当社のビジネスリソースを活かし、海外(香港、フィリピン、オーストラリア含むアジア 諸国)に、BTC社の運営する仮想通貨取引所を展開し、そのネットワークを構築及び活 用し、仮想通貨による決済や送金のサービスを開発、提供してまいります。
(2) BTC社の株式の取得
今回の資本提携により、次項「3.BTC社株式の取得の方法」に記載の方法により、当社は BTC社の株式を取得いたします。
3.BTC社株式の取得の方法
当社は、次項「4.BTC社の概要」に記載の相手方(張店氏、以下「本件売主」という。) との間で、平成 29 年 3 月 30 日付にて締結する予定の株式引受契約に基づき、本件売主が保有す るBTC社の発行済株式数の 14.8%(少数点以下第二位を切捨て。)にあたる株式(以下「本件株 式」という。)を譲り受ける予定であります。なお、取得する株式価額の支払いに関しては、本件 売主との協議の結果、BTC社の株式の現物出資を引受対価とする自己株式の処分(後記「Ⅱ. 1.処分要項」をご参照ください。)によるものとする予定です。
4.BTC社の概要
(注)「当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状況」に関しましては、先方の意 向により非開示とさせていただきます。
5.株式取得の相手方の内容
6.日程
7.今後の見通し
本件株式取得による、連結業績への影響は軽微であります。
Ⅱ.第三者割当による自己株式の処分について
1. 処分要項
2.処分の目的及び理由
当社は、前記「Ⅰ.3.BTC社株式の取得の方法」に記載のとおり、BTC社の発行済株式の 14.8%にあたる 100 株を、BTC社株主から譲り受けますが、この取得対価につき、本件売主で ある張店氏(以下「処分予定先」という。)と協議した結果、処分予定先を対象とする第三者割当 の方法による自己株式処分を行うこととしたものであります。
当社は、資本政策の柔軟性、機動性を確保することを可能とするために取得した自己株式を平 成 29 年 3 月 14 日現在 413,649 株保有しております。資本業務提携は、当社グループ価値の向上 に向けた施策の一環であり、当社は、平成 29 年4月より、グローバル市場に提供する仮想通貨に よる決済ソリューションの展開を検討していくため、相乗効果が見込めるBTC社との本業務提 携の検討を続けてまいりました。両社における検討の結果、本件株式取得に至り、本件売主に対 し、BTC社の普通株式を取得対価として自己株式を割り当てる旨を提案し交渉した結果、処分 予定先から同意が得られたため、処分予定先に対し第三者割当による自己株式の処分を行うこと を合意いたしました。本件自己株式処分は資本効率の向上を目的として取得してまいりました自 己株式を今後の大きな成長が見込める仮想通貨を活用した新たなサービス提供のために活用する ものであります。
なお、本件自己株式処分の対価として処分予定先が保有するBTC社の普通株式を現物出資と したのは、手続きを効率的に行うためであり、処分予定先と協議し決定いたしました。
3.調達する資金の額、使途および支出予定時期
処分予定先が所有するBTC社普通株式の現物出資による払込のため、該当する事項はありま せん。
4.資金使途の合理性に関する考え方
処分予定先が所有するBTC社普通株式の現物出資による払込のため、該当する事項はありま せん。なお、BTC社普通株式の価値については、後記「5.処分条件の合理性」をご参照くだ さい。またBTC社普通株式を取得することの合理性については、前記「Ⅰ.1.資本業務提携 の目的および理由」並びに「2.処分の目的及び理由」をご参照ください。
5.処分条件の合理性
(1) 払込金額の算定根拠およびその具体的内容
①払込金額
払込金額は、本件自己株式処分に係る取締役会決議日(以下「本取締役会決議日」という。)の 直前営業日(平成 29 年3月 13 日)の株式会社東京証券取引所における当社普通株式の終値 539 円を基準とし、かかる値から 7.2%のディスカウントである 500 円(円未満四捨五入)といたしま した。
当該払込金額は、本取締役会決議日の直前営業日(平成 29 年3月 13 日)の終値である 539 円に 対しては 7.2%のディスカウント、本取締役会決議日の直前1ヶ月間(平成 29 年 2 月 14 日から平 成 29 年3月 13 日まで)の終値の平均値である 535 円(円未満四捨五入)に対しては 6.5%のディス カウント、同直前3ヶ月間(平成 28 年 12 月 14 日から平成 29 年3月 13 日まで)の終値の平均値で ある 394 円(円未満四捨五入)に対しては 26.9%のプレミアム、同直前6ヶ月間(平成 28 年9月 14 日から平成 29年3月 13日まで)の終値の平均値である 388円(円未満四捨五入)に対しては28.9% のプレミアムとなります。
基準となる値段を本取締役会決議日の直前営業日の終値といたしましたのは、算定時に最も近 い時点の市場価格が、当社株式の現時点における公正な価格を算定するにあたって基礎とすべき 価格であり、払込金額として合理的であると考えたためです。さらに、最近の当社の株価が大き く変動していること、BTC社との資本業務提携の推進による中長期的な企業価値等を総合的に 勘案し、BTC社と協議の上、7.2%のディスカウントとすることを決定いたしました。
上記払込金額は、本取締役会決議日の直前営業日並びに直前1か月間、直前3か月間及び直前 6か月間の終値の平均値に 0.9 を乗じた額以上の価額であることからも、当社は本第三者割当が 特に有利な価格での発行に明らかに該当しないものと判断しております。なお、かかる考え方は、 日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」にも準拠したものとなっております。 また、本第三者割当に係る取締役会に出席した監査役3名全員から、上記の算定根拠に基づく払 込金額の決定は、当社普通株式の価値を表わす客観的な値である市場価格を基準にし、日本証券 業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に準拠したものであり、当社の直近の財政状 態及び経営成績等を勘案し、適正かつ妥当であり、処分予定先に特に有利ではなく、適法である 旨の意見を得ております。
(BTC社株式の価値の算定)
BTC社の普通株式の株式価値(当社の取得するBTC社株式 100 株の価値)200,000,000 円 – 5 – の算定においては、当社は、当社及び処分予定先から独立した第三者である東京フィナンシャル・ アドバイザーズ株式会社(以下、「TFA社」といいます。)に対し、価値算定を依頼し、平成 29 年3月1日付で株式価値算定書を取得しております。なお、TFA社は、当社及びBTC社の関 連当事者には該当せず、当社及びBTC社との間で重要な利害関係を有しません。
TFA社は、将来の事業活動の状況を評価に反映するためディスカウンテッド・キャッシュ・ フロー法(以下「DCF法」といいます。)を採用して、BTC社普通株式の価値を算定していま す。DCF法では、BTC社の平成 29 年3月期から平成 33 年3月期までの事業計画、直近ま での業績の動向等の諸要素を考慮しBTC社が生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フロ ーを一定の割引率で現在価値に割り引いてBTC社の企業価値や株式価値を分析し、普通株式の 1株当たりの価値の範囲を 192 万円~235 万円と算定しております。
当社はTFA社によるBTC社の株式価値の算定結果を参考に、BTC社の株式価値について 財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案し、本件売主と慎重に協議を重 ねた結果、1株当たりの価値について 2,000,000 円が妥当であるとの判断に至り、合意いたしま した。
(2) 処分数量及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠
本件自己株式処分にかかる処分株数 400,000 株(議決権 4,000 個)は、平成 28 年9月 30 日現 在の当社普通株式の発行済株式総数 27,117,556 株に対して 1.48%(議決権総数 266,791 個に対 する割合 1.50%)に相当し、株式の希薄化の程度及び流通市場への影響は軽微であると考えてお ります。本件自己株式処分は当社の今後の事業拡大や企業価値向上に資するものと考えており、 本件自己株式処分に係る処分株式数および株式の希薄化規模は合理的であると考えております。
6.処分予定先の選定理由等
(1) 処分予定先の概要
前記「Ⅰ.5.株式取得の相手方の内容」をご参照下さい。
※ 当社は、処分予定先の張店氏の実態について、株式会社JPリサーチ&コンサルティング (東京都港区虎ノ門三丁目7番 12 号、代表取締役 古野啓介)に調査を依頼し、処分予定 先並びに処分予定先が代表取締役を務めるBTC社並びにBTC社のその他の役員につき、 反社会的勢力との関係を有している事実が確認されなかった旨の調査報告書を受領してお り、当社として、処分予定先が反社会的勢力と関係を有していないと判断しております。ま た、当社は、処分予定先が反社会的勢力との関係がない旨の確認書を株式会社東京証券取引 所に提出しております。
(2) 処分予定先を選定した理由
前記「Ⅱ.2.処分の目的及び理由」をご参照ください。
(3) 処分予定先の保有方針
当社は、処分予定先より、本件自己株式処分により取得する株式を中長期的に保有する意向 であることを伺っております。
なお、当社は処分予定先から、割当後2年間において当該株式の全部または一部を譲渡した場合には、直ちにその内容を当社に書面により報告すること、当社が当該報告内容を東京証券 取引所に報告すること及び当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意する旨の確約書 を受領する予定であります。
(4) 処分予定先の払込に要する財産の存在について確認した内容
処分予定先が所有するBTC社株式の現物出資による払込みのため、該当事項はありません。
なお、各処分予定先が現物出資により払込むBTC社株式は、下記のとおりであり、処分予 定先のBTC社株式の保有状況をBTC社の平成 29 年3月 10 日現在の株主名簿をもっての確 認を実施することで、払込に要する財産の所在確認を行っております。
7.処分後の大株主および持分比率
(注)1. 処分後の大株主および持株比率については、平成 28 年9月 30 日現在の株主名簿を 基準として、本件自己株式処分による増減株式を考慮したものであります。持株比 率は、発行済株式総数(自己株式を含みます。) に対する所有株式数の割合を小数点 第三位で切捨てして表示しております。
2. 上記のほか当社所有の自己株式 413,649 株(1.53%)(平成 28 年9月 30 日現在)は 割当後 13,649 株(0.05%)となります。
8.今後の見通し
本件自己株式処分による当社連結業績への影響はございません。
9.企業行動規範上の手続きに関する事項 本件自己株式処分は、①希薄化率が 25%未満であること、②支配株主の異動を伴うものではな いことから、東京証券取引所の定める上場規程第 432 条に定める独立第三者からの意見入手および株主の意思確認手続きは要しません。
10. 最近3年間の業績およびエクイティ・ファイナンスの状況
(1) 最近3年間の業績(連結)
(2) 現時点における発行済株式数及び潜在株式数の状況(平成 29 年3月 14 日現在)
(3)最近の株価状況
① 最近3年間の状況
② 最近6か月間の状況
(注)1.平成 29 年3月の株価につきましては、同月 13 日までの状況となります。
① 発行決議日前営業日における株価
(4) 最近3年間のエクイティ・ファイナンスの状況
・第三者割当増資による新株式発行
11. 処分要項
以上